「歌舞伎町タウン・マネージメント」奮闘 客引き防止、地元の力で – 産経ニュース

 ■通行に支障も パトロールやアナウンスで警告 国内最大の歓楽街、新宿・歌舞伎町で横行する悪質な客引きを防止しようと、地域の商店街組合や企業、町内会などで構成される「歌舞伎町タウン・マネージメント」が活動を続けている。新宿区OBでタウン・マネージメント事務局長の柏木直行さん(61)らは、パトロールやタレントによる注意を呼びかけるアナウンスなどで街のクリーンアップに努めている。 歌舞伎町は居酒屋やキャバクラ、風俗店、カラオケ店などが密集しており、各業種を合わせると数千店舗に上るという。以前から路上での客引きや声掛けなどが行われていたが、約10年前から路上での付きまといなど強引な客引きが目立つようになり、近年は通行の支障になるほどという。 ◆横澤夏子さんが一肌 客引きに飲食店に連れて行かれ法外な料金を請求されるボッタクリ被害に遭ったなどと新宿署に被害が寄せられているほか、新宿区には健全経営の飲食店などから「街が悪い印象を持たれる。何とかしてくれ」との要請が相次いだという。 区やタウン・マネージメントに依頼して警備会社による定期的なパトロールを継続しているほか、平成28年7月からは、お笑いタレントの横澤夏子さんらに客引き被害について注意を呼びかけるアナウンスでの協力を要請。 歌舞伎町内各所の街路灯などに設置されたスピーカーを通じて、「ちょっとお金があっても、客引きについて行ってはダメ」「かわいい子がいるなどと女性の写真を見せ、言葉巧みにお店に誘う、ボッタクリ詐欺が増えています」と録音音声を流したところ、「歌舞伎町を訪れる若い人たちに好評」(柏木さん)で浸透しつつあるという。 ◆過料「将来に影響も」 新宿区では平成25年6月に客引き防止条例を制定、その後の改正により28年6月以降は、条例に違反し指導などに従わなかった場合に個人名や店舗名の公表や5万円以下の過料が科されるようになった。 これまで居酒屋に客引きした2人に、過料が科された。新宿区の担当者は「客引きは若い人がやっているケースが多い。バイトのつもりでも違反による氏名の公表となると、(就職など)将来に影響があるのでやめるべき」と指摘する。 しかし、悪質な客引きは後を絶たず最近は、客引きを始めた学生らが稼げるからと、さらに友達を誘って増加。条例では違反になるとの認識がなく、注意しても「何が悪いんだ」と絡んでくることもあるという。パトロールでも、巡回の時間帯だけ姿を消してその後は再開することも多くいたちごっこが続いている。 柏木さんとともに活動しているタウン・マネージメントの専門相談員、藤林文男さん(67)は「パトロールなどで自分たちの街は自分で守る気持ちが大切」と強調。柏木さんは「親子連れや若い女性グループなどが安心して遊びに来れるようになってほしい」と今後も街のイメージアップを図るという。 客引き行為 通行人ら不特定多数の人たちの中から相手を特定して居酒屋やキャバクラ、カラオケ店などへ付きまとうように誘う行為。特定の人を呼び止めることなく、路上で不特定の人への宣伝用チラシの配布などは客引きには相当しない。(尾島正洋)

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